AIに英語を添削してもらう方法|頼み方と直された文の活かし方
三橋竜彰・
自分で書いた英文を、その場で直してもらえる——AIの添削がありがたいのは、待ち時間がなく、何度出しても気兼ねがいらないところです。ただ「添削して」とだけ頼むと、きれいな英文が返ってくるだけで次に活かせないまま終わります。この記事では、添削の頼み方と、返ってきた英文をどう扱えば力になるのかを整理します。
私はYouTube動画で出会った英文を保存して学ぶChrome拡張機能「ImmerNote」を開発しながら、自分の書いた英語もAIに直してもらっています。実際にやってみて効いた点と、注意が必要だと感じた点をお伝えします。
AIの英語添削でできること・できないこと
AIの添削が得意なのは、不自然さの指摘と言い換えの提示です。文法的には間違っていないけれど回りくどい、この場面では硬すぎる、といった調整は数秒で返ってきます。何度出し直しても嫌がられないので、同じ文を3通りに直してもらって比べる、といった使い方もできます。
一方で、AIはあなたが何を言いたかったのかを知りません。意図が伝わりにくい原文を渡すと、AIは自分なりに解釈して「それらしい英文」に整えます。結果として、元の意図とずれた文がきれいな形で返ってくることがあります。
返ってきた英文が自然かどうかと、自分の言いたいことに合っているかどうかは別の問題です。もう一つ、直された結果だけを受け取っても記憶には残りません。添削は受け取った瞬間がゴールに見えますが、実際にはそこがスタートです。
添削を「学べる形」で頼む3つの指定
頼み方を少し足すだけで、返ってくるものの質が変わります。指定するのは次の3点です。
1. 直した理由を求める
いちばん効くのがこれです。「直してください」ではなく「直した箇所と、直した理由を日本語で教えてください」と添えます。理由が付くと、同じ間違いを次に避けられます。理由の説明がわかりにくければ、その場で「もっと簡単に説明して」と聞き直せます。
添削で伸びるかどうかは、結果を受け取るか理由を受け取るかで分かれます。2. 自分のレベルを伝える
指定しないと、AIは洗練された表現に寄せがちです。自分がまだ使えない語彙で直されても再現できません。「初中級者が使える範囲で」「難しい単語には言い換えも添えて」と条件を付けると、実際に使える形で返ってきます。
3. 複数案を出してもらう
1つだけ直されると、それが唯一の正解に見えます。「丁寧な言い方とくだけた言い方の2通り」のように複数案を頼むと、場面によって選ぶ感覚が身につきます。
この3点をまとめると、たとえばこうなります。
次の英文を添削してください。
・直した箇所と理由を日本語で説明してください
・初中級者が使える語彙の範囲でお願いします
・丁寧な言い方とくだけた言い方の2通りを出してください
(ここに自分の英文)
用途別のプロンプトをまとめて知りたい場合はChatGPTで英語学習する方法・プロンプト集に、AI別の添削の使い分けはGemini/Claudeで英語を学ぶ・添削する方法にあります。この記事は「頼み方と、直されたあとの扱い」に絞ります。
直された英文は、そのまま信じてよいか
結論から言うと、そのまま信じきらないほうが安全です。生成AIは自信のある口調で答えるため、誤りも自然に見えます。とはいえ毎回すべてを疑っていては続かないので、気になったときだけ確かめる方法を決めておくと楽です。
- 理由を掘る:「なぜその語を選んだのか」を追加で聞きます。説明が曖昧なときは、その直しの根拠も弱いことがあります。
- 別のAIに同じ文を出す:まったく違う直し方が返ってきたら、そこは判断の分かれる部分です。
- その表現を検索する:実際にどう使われているかを見ると、AIの説明の当たりがつきます。
重要な提出物に使う英文は、AIの添削だけで完了にせず、最後は人の目を通すのが確実です。
添削のあとが本番
添削で返ってきた英文をコピーして提出し、画面を閉じる。ここで終わると、次に同じ文を書くときにまた同じ間違いをします。実際、これがいちばん起きやすい失敗です。
やることは単純で、直された表現を、直された理由とセットで残すだけです。原文・直された文・理由の3点が並んでいると、後から見たときに「自分の癖」が見えてきます。冠詞なのか、時制なのか、語の選び方なのか——癖がわかれば、次に書くときに自分で気をつけられます。
ポイント
私が開発した ImmerNote は、YouTube動画を止めずに気になった英文をワンクリックで保存できる無料のChrome拡張機能です。保存した英文はAI用のプロンプトに整形してコピーでき、そのままAIに貼って掘り下げられます(解析するのは、あなたが使うAIです)。理解度を4段階で色分けして残せるので、まだ自分のものになっていない表現だけを後から拾い直せます。
自分が書く英語を直してもらうことと、出会った英語を取り込むことは、同じ引き出しを別の側から埋める作業です。書いて直される側だけでなく、ChatGPTで英会話を練習する方法のように使ってみる側も回すと、直された表現が定着しやすくなります。AI学習の全体像はAIで英語を学ぶ完全ガイドにまとめています。
よくある質問
AIの英語添削はどのくらい正確ですか?
不自然さの指摘や言い換えの提示は得意ですが、常に正しいとは限りません。生成AIは自信のある口調で答えるため誤りも自然に見えます。気になったときは理由を掘る、別のAIに同じ文を出す、その表現を検索する、といった確かめ方が使えます。重要な提出物は最後に人の目を通すのが確実です。
添削を頼むとき、どう指定すればいいですか?
「直した箇所と理由を日本語で説明して」「初中級者が使える語彙の範囲で」「丁寧な言い方とくだけた言い方の2通りで」の3点を添えると、そのまま使えて学べる形で返ってきます。とくに理由を求めるかどうかで、身につき方が大きく変わります。
AIの添削は無料で使えますか?
ChatGPT・Gemini・Claudeにはいずれも無料で使える範囲があり、英文の添削に活用できます。提供範囲や条件は変わることがあるため、最新情報は各公式をご確認ください。
直してもらった英文が覚えられません。
直された文だけを受け取ると記憶に残りにくくなります。元の自分の文・直された文・直した理由の3点をセットで残すと、冠詞や時制など自分の癖が見えてきて、次に書くときに自分で気をつけられるようになります。
添削してもらう英文が思いつきません。
読んだ記事や見た動画で出会った表現を自分なりに言い換えて書いてみると、題材に困りません。ImmerNoteを使えばYouTubeで保存した英文をAI用プロンプトに整形してコピーでき、その表現を使った自作文の添削まで一続きにできます。
まとめ
AIの英語添削は、不自然さの指摘と言い換えの提示が得意で、何度でも気兼ねなく出せるのが利点です。頼むときは「直した理由」「自分のレベル」「複数案」の3点を指定すると、そのまま使えて学べる形で返ってきます。返ってきた英文はうのみにせず、気になったときだけ確かめる手順を決めておくと続きます。そして添削は受け取って終わりではなく、元の文・直された文・理由をセットで残したときに初めて次の一文に効いてきます。YouTube学習と組み合わせたい方は、ImmerNote をChromeに追加して無料で試せます。